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他との比較

これはよくご質問をいただく点ですので、MiCBT とマインドフルネスを使った他のアプローチとの違いをここに簡単にまとめます。全体的な比較の対象としたのは、マインドフルネス・ストレス低減法(MBSR)とマインドフルネス認知療法(MBCT)の他、マインドフルネスという言葉は使っていなくてもそのアプローチに類似した概念や取り組み方が見られるEMDR、フォーカシング、ACTと森田療法ですが、それら一つ一つとの比較はここでは省きます。

根本的な違い

MiCBT の大基盤となるものが、釈迦の教えであることは別のページで説明しました。まず、苦しみというものは、嫌な体験を避けられないときや快い体験を持続・再現できないとき生じるものであること、そして、どんな体験も避けたり執着したりしないでありのまま感じると苦しみは根絶される、という教えです。その論拠に基づき、ヴィパッサナーと呼ばれる瞑想法のトレーニングを通してどんな体験も感覚レベルでとらえ、中立的な心構えで感じられるよう技術を養っていくのがMiCBT のアプローチです。意識の配分としては、体験は何も変えずありのままを積極的に感じていくことに努力と時間を全て費やし、苦しみに関しては「結果的に必ず根絶される」という知識がある以外は、変化の期待すらかけないのが原則です。このMiCBTのアプローチは、苦しいからとリラックス法やヨガで痛みやストレスを減らしたり、瞑想をリラックスするために使ったり、トラウマの苦しみを別の刺激で軽減したりという他のアプローチとは、根本的なところで正反対だと言えるでしょう。

別の相違点 - 瞑想の練習量 -

どんな感覚でもありのまま感じるという方法を新しい癖として身につけ長年の頑固な癖を代替するとなると、反復練習が必要不可欠です。ウ・バ・キン師そしてゴエンカ師の指導に基づくヴィパッサナー瞑想の沈黙瞑想合宿では、毎日10時間以上の瞑想を10日間連続で反復練習してその癖をつけ始め、帰宅後も毎日2時間の瞑想練習で技術をさらに磨いていきます。

MiCBTの瞑想練習

MiCBTの反復練習スケジュールは、ヴィパッサナー瞑想合宿と同じ技術を会得するための最低限を決定する試験研究の結果、30分ずつの瞑想練習を毎日2回8週間から12週間続けるよう設定してあり、忙しい現代社会に生き精神疾患や心因性疾患を持つ人でも実践できるように工夫されています。つまり、MiCBTにおいて、苦しみの根絶を実現させるための実施面の最も重要な要素は、瞑想の反復練習とそのための指導であるということです。言いかえれば「体験やものごとを受け入れよう」というマインドフルネス的なあり方を言葉だけで奨励する、あるいは単発的に誘導するだけで置いておくのではなく、どのようにするとそれが常習的に実践できるのかを手取り足取り教習するのがMiCBTの特徴ということです。この点も、技術的目標やそのための練習スケジュールを掲げていない他のアプローチとは対称的だと言えるでしょう。

まとめ

他にも、MiCBT が治療の形態や診断名にかかわらず効果があることなど、他のアプローチとは異なる点はまだいくつかあります。ですがこういった相違点の全ては、他の弱点を改善しようとか、他よりもアピールするためとかなど、MiCBTが他のアプローチに何らかの対抗意識を持ってわざわざ作った違いではありません。MiCBTが基盤とする論拠を共有しないという根本的な違いから生じる、単に必然的そして末梢的な違いに過ぎないのです。

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